6年生の素敵な笑顔発見!
2025年9月22日 11時45分愛媛県漁政課の主催による、学校給食魚食事業を行いました。料理研究家の中村和憲先生、そして愛媛県の漁政課からは吉村さんと内田さんをお招きしての特別授業です。今日から3週間にわたる計3回の授業です。
第1回目の今日は目の前で真鯛を捌く様子を見せてもらい、鯛しゃぶにしていただきました。
まず初めに中村先生から「食事とは人を良くする事と、書く。つまり生きることである。」という話に始まり、「人間は甘味、塩味、酸味、苦み、旨味この5つが揃っておいしいと感じる」ことなどを教えていただきました。今日はその中でも「旨味」について、鯛しゃぶで実際に味の体験します。旨味は、100年前、日本で発見され、【UMAMI】とローマ字表記で世界にも通じる言葉なのだそうです。トマトや玉ねぎ、ネギなどに含まれるグルタミン酸、肉や魚(特に鯛には多く含まれる)に含まれるイノシン酸、きのこのみに含まれるグアニン酸、この3つの成分が掛け合わされ、美味しさが何倍にもなるのだそうです。
今日は愛媛県産養殖真鯛を贅沢に目の前で捌く様子を見せていただく中で、うろこを実際に触らせてもらい、「固いね」とか、匂って「なんか生臭い感じやね」などと感想を述べる子どもたち。大きな鯛が目の前で捌かれる姿に少しびっくりした子や、興味津々で近寄って行く子、「すごーい」「骨の音がゴリゴリ聞こえるね」とつぶやく子もいました。
魚の目の周りに多く含まれるDHAという成分は脳を活性化させ、「頭がよくなるよ。賢くなるよ。」ということも教えていただきました。子どもたちは目を輝かせながら、じっと話に聞き入っていました。
いよいよ実食です。まず、昆布だしを飲んでみます。「うーん、あまりおいしくないな…。」と感じた子たちが多かったのですが、塩を少し溶かして飲んでみると、「さっきよりおいしい!」と味の違いを感じていました。次は、鯛をしゃぶしゃぶして食べてみます。「おいしい」「ふわふわしとる」という子もいましたが、魚が苦手な子は「うーん…」と顔をしかめていました。
その後、水菜、プチトマト、ネギを入れて鯛と一緒に食べます。「野菜を入れたら美味しい!」「めちゃくちゃ美味しくなった」と、子ども達がどんどんと笑顔になっていきます。始めに魚が苦手と言っていた子が「思っていたよりも食べれるかも。」と表情が和らぎ、箸が止まることなくどんどん食べていました。
最後に、しめじを追加して鯛と一緒に食べます。これで3種の旨味成分全てが掛け合わされました。「めっちゃおいしい!」「お汁もっと飲みたい!」と、子ども達の笑顔とお箸が止まりません。魚が苦手だった子が「うん。これは食べれる。おいしい。1日でこんなに魚食べたの初めてや!」と言っていました。
魚だけで食べるよりも、色々な食材と組み合わせて食べることで美味しさが増すことを、身をもって感じることができたのではないでしょうか。
子ども達からは「具材を変えると美味しさが変わってすごい」「鯛がふわふわしていた」「うまみ成分がとれてよかった」「しゃぶしゃぶが美味しかった」と感想を発表しました。また、煮付けもいただきました。子どもたちはすごい勢いで食べて、おかわりをもらっていました。
授業の最後に、中村先生から、食材を組み合わせて美味しさが増すように、みなさんも一人一人の良さを友達と掛け合わせて一緒に過ごしましょうね、と話をしていただきました。
今日一日で鯛の魅力、そして、食べることの嬉しさ、楽しさ、命をいただくありがたみなど、たくさんのことを学ぶことができました。
次週は、今日学んだこと生かして、真鯛を使った給食の献立を友達と一緒に考えます。今日の学習を生かしてどんなメニューを考えるのか、楽しみです。
そして3回目には実際に考えた献立を試作、試食をします。その後、全校のみんなに投票してもらい、選ばれたメニューが実際に給食に登場します。わくわくしますね。
子ども達の笑顔がきらきらとしていて、皆が幸せな気持ちになりました。本物の鯛を使った貴重な体験。子ども達にとって忘れられない時間になったと思います。中村和憲先生、愛媛県の漁政課の方、お忙しい中大変貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございました。残り2回の授業もどうぞよろしくお願いいたします。